あの日見た夢の続きではない明日へ








幼い頃の夢はバスの運転手だった

近所の女の子を車掌さんにして
縄跳びの縄でバスを作る

縄跳びの取手がハンドルだった



小学生の頃の夢はマンガ家になることだった

手塚治虫に憧れていた

教科書の隅にパラパラマンガを描いたり
ノートにコマ割りを書いては
ただストーリーの無いストーリーを描いていた



中学生の頃の夢はアメリカに行くことだった

初めて触れた英語の授業
ある日先生が教えてくれた
「AMERICAN DREAM」と言う言葉

そこに行きさえすれば
何でも叶うような気がしていた



高校生の頃の夢は
フォークシンガーになることだった

背伸びをして
人生が何たるかもろくに知らないくせに
人生を悟ったような詩を書いては
ただ自分の言葉に酔いしれていた



大学生の頃・・・夢を失した

現実と言う壁は
幼い夢を跳ね返すには
充分過ぎるくらいに大きかった

いや
傷つくのが怖かっただけの
ただの弱虫の僕には
その壁はあまりに大きく見えたのだ



卒業をして僕はサラリーマンになった



時は戻せない

あの日見た夢
あの日見た未来

だけどそこに今、僕はいない


でも
気づいた時に人は変わることは出来るという

夢は決して無くなってはいない

例え
形は変わったとしても
消えてしまってはいないのだ

無くなったと思った瞬間
夢は消えていくのだ


何もしないで後悔をするよりは
やるだけやって後悔した方が良い

同じ後悔をするんでも
自分が納得出来るならそれが良い

ただ、そう思えば良いのだ


もう一度歩き出そう

あの日見た夢の続きではない新しい明日に向かって

































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