ア ウ ェ イ



【 男は閾(しきい)を跨げば七人の敵がある 】
【 男には家を出ずれば七人の敵あり 


言い方はいくつかあるようですが
つまりこれは
”男には外に出たら七人の敵がいるのだから
 いつも
 注意深く油断のない言動をしなければならない”
という教訓の諺と言う訳です

”家の外”
そこは言ってみれば”アウェイ”です
アウェイなのですから
周りは敵だらけなのは当たり前です

【 四面楚歌 】

つまりは
男はいつもアウェイで闘い続けているのです

理不尽な要求ばかりする上司
味方だと気を許していたら
 足元を掬われかねない同僚
口だけ達者な後輩
足元を見る取引先
駆け引きに長けたライバル会社
善良な市民を捕まえようと
待ち構える交通機動隊のネズミ取り
甘い言葉でカモを引っ掛けようとする
 夜の街のポン引き

etc・・・

対応ひとつ間違えば
周囲は面倒くさい敵ばかりです

まさに
【 男は閾(しきい)を跨げば七人の敵がある 】
と、言う訳です

けれど
敵がいてこそ
人は大きく成長できるのもまた然りです

自分を磨くには
優れた”好敵手”は必要不可欠な存在なのです

ゆえに
【 彼を知り己を知れば百戦して殆からず 】
無駄な人間関係に振りまわされず
強く賢く生きるために
男は試練と正面から向き合う事で
自分を磨かなくてはならないのです

そして
家に戻った時・・・

子どもと結託して文句しか言わない妻
クドクドとくだらない愚痴を言う妻
何か言えばすぐに逆切れする妻

あれっ?

えっ?

本来は”家の中”ってホームのはずなのですが・・・
【 八人目の敵 】

時として
家の中もアウェイになる
なんて
そんな事もまぁ〜 ままあります(笑)

つまりは
男はいつも
アウェイで闘わなければならない宿命なのです

残念ながら・・・

”七人の敵”
あるいは
”八人の敵”

かも知れませんが(笑)

じゃ
七人倒せば世の中思いのままになるのでしょうか?

世の中とまでいかなくてもいいから
せめて家の中くらいはと思っていても
所詮はこれです(笑)

それが現実・・・なのでしょうか?

”敵は七人・・・か八人”(笑)

そうだとするなら
はたして味方は何人いるのでしょう?


「ねぇ、どう思う?」
そう問いかけると
飼い猫はクァーと欠伸をして
何処かに行ってしまいました

「お前もか・・・」




《作者注》

本文は諺を元にした創作(フィクション)であり
実在の男、または家庭を想定しての話ではありません

一応、そう断っておかなければ・・・

ねぇ?(笑)






























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