そこに歌がある







歌は世に連れ・・・なんて言いますが

世の中と言うよりは
自分の
その時々の人生に寄り添うように歌があったりします


幼い頃、母親が歌ってくれた子守歌や童謡

母親の歌が上手だったのかどうか
今では記憶も定かではありませんが

でも、優しい温もりは確かに感じていました


子供の頃に夢中になっていたアニメの主題歌

これって
不思議と何十年も経った今でも歌えるんですよね


やがて
アイドルの歌う歌謡曲が好きになって

そうそう!

あの頃の部屋の壁には
大好きだったアイドルの
大きなポスターが何枚も貼ってあったけ


そして
初めて恋を知って
暗い部屋の中で独りでバラードを聴いた夜

切なさの意味を噛みしめながら
大人への階段を上り始めた頃でした


仕事で失敗をして
そんな自分が悔しくて悔しくて

「畜生!」

そんな言葉をかき消すように
大音量で流していたハードロック


何が良いんだか分からないと敬遠をしていた
4ビートのジャズが心地良く聴こえるようになった時
何だか、少し大人になれた気がしました




私なんかは歌に関しては基本全くの雑食なので
ジャンルもそうですが
今でも古い歌から新しい歌まで
ごちゃ混ぜで聴いています

単に「古い歌」と言うと語弊があるかも知れませんが
人生の節目節目で聴いていた歌って
今でもずっと心に残っています


ある時は励まされたり
ある時は慰められたり
また、ある時は一緒に悲しみを分け合ってくれたり

そんな歌って
多分、みなさんそれぞれにもきっとありますよね


そして

同じ歌でも自分の状況次第で
全く違った歌に感じる事もあります

普段は優しく聴こえる歌が
時には力強く背中を押してくれたり

悲しい失恋ソングに逆に勇気をもらったり

いつもは煩いだけの歌が
元気の素になったりとかね


不思議なんですが

全く同じ歌なのに聴く時によって
どうしてこうも違って聴こえるんでしょう?

自分一人でさえそうなんですから
同じ歌でも聴く人によって
その感じ方はおそらく全然違うんでしょうね


色々な人生に寄り添って
そうして聴き継がれていく歌を
きっと名曲って言うんでしょう



時には我が子を見守る親のように
時には肩を並べる友達のように
時には厳しく励ます先達のように
時には優しく微笑む恋人のように

そこに歌があります

































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