3,2,1









もしも君が泣いていたら
僕は夜の風になって君の涙をそっと拭うよ

あぁ、君のため
僕が生まれてきたんだとしたら
僕の幸せはきっと君の隣にあるんだろう


赤いケトルを片手に持ったまま
君はドリップコーヒーが落ちるのを
固唾を呑んで真剣に見ている

お湯を注ぎ足すまでのカウントダウン
3,2,1 幸せがこぼれないようにね




とても君は泣き虫で
とても君は笑い上戸で僕は戸惑ってばかり

でも、そんな日々が
とても愛おしく思えるんだ
君がここにいてくれるただそれだけで


目覚まし時計が君を起こせなくても
例え、新聞のたたみ方が下手でも
「おいおい」なんて言いながら僕は

吹き出すのを堪えてカウントダウン
3,2,1 幸せが溢れてくるんだ




いつか僕が先に逝ったとしても
僕はそんなに簡単には迎えに来ないよ

危なっかしい君を
いつもハラハラしながら
見ている時間も僕の幸せだったし


でも、それはまだまだずっと遠い日の話
何より僕は空の上からよりも
目の前の君を見ていたいんだ

僕の視線に君が気付くまでのカウントダウン
3,2,1 ほら幸せが見えたかい?




































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