9 月 の 詩





君がひとつ
ため息をついた

夕日の中 君の影が
ため息の分だけ長くなった


「これからどうする?」

行き場を無くした
僕の言葉は
9月の風に途切れて消えた





流れていく
綿毛の雲は

茜の空 色を変えて
想い出さえも色を変えて


「ありがとう」とだけ

振り向きもせず
君が言った
9月の街に送る後ろ影





もしもあの時
ひと言が言えたら

君の言葉 君の想いを
受け止めてあげる事が出来たら


「ごめんね」さえも

君に言えなかった
後悔だけが
9月の空に逸れて彷徨う




人はいつか
夏の終わりを知る

風に街に 空に人に
季節の移ろい 過ぎる時に

「なぜ?」問いかけても

答えるはずもない
刹那の夢
9月の夕なに想いを綴る
























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