春の風
街を歩きながら
気がつけば口をついていたメロディ
「何の歌だっけかな?」なんて
独り迷い込む春の迷宮
風が気持ち良いから
何となく歌い続けていたメロディ
「まぁ、何でもいいか」なんて
それもこれもみんな春のせいにして
木立を抜ける風もいいけど
ビルの谷間を抜ける風も悪くはないね
少し埃っぽいけどそれも春の風
コンクリートの隙間
見つけた小さな黄色の花
「何の花だっけかな?」なんて
花の名前なんてそもそも知らないけど
水色の空を横切る
ひこうき雲が笑っているようで
「まぁ、なんでもいいか」なんて
柄にもないこと独り照れてみたりして
シャキッとするよな朝の風もいいけど
木漏れ日の中そよぐ風ならもっといいね
少しノンビリしたいそんな春の風
独りで感じる風もいいけど
君と一緒に感じる風ならもっといいだろな
少し遠回りしたくなるそんな春の風