ふってあげる







初めてのデートの時のようなぎこちない時間
あなたは何かを言いかけたまま又、他愛もない話

戻したい時間はそこじゃないのに
お互い、解っているのに気付かないフリをしてた


もう良いのに

電話の数が減ったこと
メールに絵文字が無くなったこと
忙しいからじゃないことくらい知ってるつもり


あなたはどうせ悪い男にはなれるはずもない


物分かりの良い女にはならないつもりだったけど
あなたを困らせる女にもなりたくはないし


良いのよ

あなたが最後の言葉を切り出す前に
私の方からふってあげるわ





飲み干したアイスティー グラスの氷を踊らせて
水滴越しに見えるあなたの困った顔を隠してた

認めたくないなんてすがってみたら
あなたの心も少しは揺れてくれるのかしら?


ねぇ覚えてる?

始めて出会った時
タイプじゃないなんてわざと冷たくしたけど
ホントはね、好きになったのは私の方が先だったのよ


あなたはどうせ悪い男にはなれるはずもない


上手な嘘のつける男なら良かったのにね
そんなあなたなら私も好きにはならなかったのに


良いのよ

あなたが呆れるくらい嫌な女になって
私の方からふってあげるわ





あなたはどうせ悪い男にはなれるはずもない


男に背中を見せるより見送る方が似合ってる
意地を張り過ぎて涙も似合わない女になった


だから良いの

あなたが最後の言葉を切り出す前に
私の方からふってあげるわ
































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