季節外れの花







ひと雨降れば ひと風吹くたび

秋はひたすら季節を深めて


肩寄せ歩く夜の街

繋いだ手を僕のコートのポケットに入れて

温めあうふたつの心

だけど確かめ合う二人の明日は

きっと確かなものじゃない


季節外れに咲いた花は

か弱い分だけ季節の花より美しい

ただ咲く事だけに純粋になれるから




ただ切なくて ただ愛しくて

時間が止まればと願うだけ


待ちわびる時間さえも

互いを感じ合う時間に変えて時を過ごしてた

重ね合うふたつの唇

だけど二人 どれほど求め合えば

叶う夢が見れるのだろう


季節外れに咲いた花は

切ない分だけ季節の花より美しい

ただ咲く事だけに純粋になれるから




カーテンを開けて 窓の下を見れば

それはまるで広がる星の海


「キレイだね」って、二人眺めてた

いつか来る終わりの時を見ない振りして

写真ひとつも残せない

愛にもなれない二人の恋は

季節外れに咲いた花


季節外れに咲いた花は

儚い分だけ季節の花より美しい

ただ咲く事だけに純粋になれるから






























inserted by FC2 system