Knowing







朝が来るたび僕の右手は君を探す
触れない温もり
現実を突きつけられて僕は目を覚ます

枕元、このところの目覚まし時計は
僕よりも朝寝坊
苦笑いもきっとお互い様なんだろう

カーテンを開けて起こす君はもういない
台所のコーヒーメーカーも冷めたままで
まるで止まったままのような時間が
気まずい顔をして部屋の片隅で膝を抱えてる

Tell me why ? ずっと考えてた
解りきった答えの心への書き方を




退屈な時間、読みかけの文庫本
付けっぱなしのテレビ
焼き過ぎた厚切りのトースト、ふと見上げた春空

ため息が連れて来るものは見飽きたものばかり
せめて雨降りなら
何もかもきっと諦められるだろうか?

呟いた何気ない僕の独り言に
「良いネ!」を知らせる着信ランプが
何となく嘘っぽくてスマホを放り出した
寝転がって眼を閉じると浮かんでくるのはいつも同じ顔

Tell me why ? 訊けなかった
解りきった答えを君に言わせたくなくて


Tell me why ? あの日のこと
書けなかった白紙の答案用紙 丸めて放った






























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