街 の 灯 り
街を見下ろす小高い公園は
二人のお気に入りの場所だったね
夕暮れの街を眺めながら
ひとつづつ点いていく街の灯りを
指で差して幸せの数を数えていた
いつか、あのひとつになれたら良いね
抱きよせた君の温もりが二人の未来だった
僕が変わってしまったのかな?
それとも僕は変われなかったのかな?
二人で過ごす時間が
少しづつ色を失くしていった
寂しげに曇る君の瞳がとても切なくて
言ってはいけないひと言が口をついた
吐き出した言葉はもう元には戻せないのに
あれから僕は時々一人で
ここに来ては夕暮れの街を眺めている
数えきれないほどの街の灯り
あの中のひとつに君はいるだろうか?
遠く近く揺らめきながら灯る想い出
あの日、僕が果たせなかった約束は
今頃は他の誰かが叶えてくれているだろうか?
手を伸ばせば届きそうな街の灯りが
夜空の星よりも今はずっとずっと遠くに見える