名も無き勇者の詩








荒れ果てた大地を耕して
男は未来を取り戻そうとしてる

自分の生まれた土地だろうと
自分の生まれた土地じゃなかろうと
男にはきっと関係無いだろう
それでも生命をかけて挑んでる



凍てついた大地を解かすのは
振り絞った汗と強い意志の力

誰の為じゃなく自分の為じゃなく
金の為じゃなく名誉の為じゃなくて
男はひたすら汗を振り絞る
託すべき未来をただ残す為に



傍観者でいる事は容易い事だけど
男は自分の生命よりも未来を選んだ

自分の守るべき人だろうと
自分が守るべき人じゃなかろうと
男にはきっと関係無いだろう
いつか産まれくる笑顔の為に



長い時が過ぎ大地は豊かになった
凍てついた土地にも花が咲いていた

海の見える丘の外れに
朽ちかけた小さな墓銘碑がある
その謂われを今は知る人もない
だけどいつも誰かの飾る花で溢れてた




































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