Shades of Autumn







小高い公園の石段を上れば
街並みの向こうに
きれいなオレンジ色の空が拡がって見えた

昨日より少しだけ寂し気に見えたのは
季節が変わったせいだけじゃないだろう

少しづつ暮れかかる空の境
誰もそれを見て運命だなんて思わないよね

ただ時が流れていくだけの事 そうだね
朝陽が昇るのも夕陽が沈むのも ただそれだけ

時は流れ季節は巡る
そう たったそれだけの事なのに
何故 人は後悔ばかりを繰り返すんだろう?





頬杖をついて僕を上目使いに
見るのが君のクセで
僕はいつもテレて目を逸らしてばかりだったけど

「ねぇ、季節の始まりっていつだと思う?
 春かな? 夏? 秋? もしかしたら冬?」

あの時、僕が答えられなかったのは若かったから?
でも、その答えは今も分からないまま

もしかしたら君に出会った時が
僕にとっては季節の始まりだったのかな?

そんな事をふと思いながら
暮れゆく空を眺めていた
そんな僕を包み込むように静かに秋も暮れてゆく





































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