空を受け止めて
「晴れの日ばかりじゃないよね」
雨空を見ながら君は言う
自分に言い聞かせるようにして
ポツリポツリ落ちてくる雨を
僕は掌に受け止めて
「そうだね」ってひと言つぶやいた
独り事のように君が口ずさんだ
「山賊の歌」の歌詞を
僕も心の中でなぞっていたよ
何が君の憂いなのか僕は知らない
弱音を吐かない君だから
何も訊かず黙って傍にいよう
例え雨でも 風が吹いても
例えばそれが嵐の日でも
僕達はそれを受け止めるしかない
そうして誰もが生きていく
時には誰かの傘を借りて
僕達は空を受け止めて生きていく