例えば、秋







例えば、秋

夕暮れの窓辺に
センチメントな風が吹く

流れていくのは
薄くちぎれかけたオレンジ色の雲

壁掛けの小さなキャンバスの中には
君が残した青の空

伸びた西日が同じ色に染めていく

いくつか過ぎた季節

同じ季節でさえ
巡り来ればそれは変わってしまう

でも
変わるものがあれば
変わらないものもあっていい

そう思えた時
少しだけ自分に優しくなれる気がした




例えば、秋

眠れない夜の
一人語りは時を行き来する

満ちては欠ける月
それはまるで永遠のアワーグラスのように

千年の時を超えてもなお
繰り返し続けるのか?

一粒の砂に人は答えを探そうとする

いくつか過ぎた月日

数えながら眠る
それが夢なら朝には覚めるけど

でも
後悔は戻らない
運命の月が朝に消えても

そう思った時
乗り越えなきゃならないものを知った






































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