時 待 雨






忘れられない事があるのは
生きていれば仕方のない事だね

良い事も悪い事も
それが生きた証


二人で同じ夢を見て
二人で同じ明日を信じていた

確かなものなど必要なくて
今、この瞬間の刹那に
生きている意味を探していたね



忘れたい事があっても
一方では
忘れたくない気持ちを何処かに抱えている

そんな不安定さに揺れて
切なさがいっそう募る雨の夜

想い出すのはいつもあなたの事



時間はいつも永遠にあると信じてた

何回ケンカをしても
明日になれば
また仲直りが出来るはずだった

何回愛し合っても
明日が来れば
またあなたを愛せるはずだった



季節が移ろうように
人の心も移ろうものだと
いつかあなたは言っていたけど

どうしてあの日
はっきりと否定出来なかったんだろう


心が移ろったのはあなた?

それともボクの方?



時待雨に
こらえた涙を流してしまえば
明日を待てるようになれるだろうか?

いつかそんな日が来るようにと
雲の小さな隙間に青空の欠片を探している

































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